前の会社の専任技術者登録が消えない!新しい許可が取れないときの対処法

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行政書士事務所 監修
建設業許可申請を専門に扱う行政書士が、実務経験をもとに解説しています。

「新しく資格を持った技術者を雇用したので、いざ建設業許可を申請しようとしたら、役所から 『この方は前の会社の技術者として登録されたままなので受付できません』と突き返されてしまった……」 建設業許可の新規取得や業種追加の申請において、こうした「前職での技術者登録の消し忘れ」による トラブルが起きることがあります。 今回は、なぜ前の会社の登録が残っていると新しい許可が取れないのか、そして前の会社に登録を消してもらうための 具体的な対処法を解説します。

※令和6年の建設業法改正に伴い、従来の「専任技術者」という呼称は「営業所技術者等」に変更されていますが、 本記事では分かりやすさを優先し、なじみのある「専任技術者」という言葉も交えて解説します。

なぜ「二重登録」は絶対に認められないのか

建設業の営業所に配置する専任技術者(営業所技術者等)は、建設業法により「その営業所に常勤して専らその職務に 従事する者」でなければならないと定められています。

そのため、「他の建設業者の営業所において専任を要する者」は、新しい会社で専任の技術者になることができません。 役所のシステム上、1人の技術者が複数の会社で同時に専任技術者として登録される「二重登録」は弾かれる仕組みに なっています。そのため、新しい会社で許可を取るためには、必ず「前の会社が、役所に対して技術者の削除手続き (変更届)を完了させる」必要があります。

解決するための正しい手続き(前の会社がやるべきこと)

技術者の登録を抹消できるのは、あくまでその技術者を登録していた「前の会社」だけです。 新しい会社や技術者本人が勝手に役所で消すことはできません。

前の会社に提出してもらう書類

  • 他の技術者と交代する場合:「営業所技術者等証明書(様式第8号)」の変更・削除の手続き
  • 後任がおらず、許可の要件を満たさなくなった場合:「届出書(様式第22号の3)」の提出

前の会社が手続きを渋る場合の対処法

円満退職であれば、連絡をして「削除の届出を出してください」とお願いすればスムーズに進むケースが大半です。 しかし、「手続きが面倒だ」「後任の技術者がまだ見つかっておらず、許可を取り消されたくないから放置している」 といった理由で、前の会社が対応してくれないケースがあります。

その場合は、「建設業法上の義務」を前の会社に丁寧に伝え、早急な手続きを促すことが効果的です。

前の会社に伝えるべきポイント

建設業法では、専任技術者が退職して不在になった場合や変更があった場合、「事実発生から2週間以内」に 役所へ届出をしなければならないと定められています。この届出を怠って放置していると、建設業法違反として 「6ヶ月以下の懲役又は100万円以下の罰金」という規定の対象となる可能性があり、また変更届を出していない 状態では、次回の建設業許可の更新もできなくなってしまいます。

行政書士からのひとこと

「このまま放置していると御社(前の会社)の許可が更新できなくなり、法律上のリスクもありますので、 早急に変更届を出していただけないでしょうか」と伝えると、相手も事の重大さに気づき、動いてくれる ケースが多い印象です。感情的にならず、あくまで事実として伝えるのがポイントです。

「前の会社に、どう伝えればいいか分からない」
伝え方や必要書類について、一度整理してみると安心です。

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それでも解決しない場合の「最終手段」

前の会社が倒産・廃業している、または連絡が取れず証明書類の取得ができない場合は、雇用保険の資格喪失確認通知書、 離職票、健康保険の資格喪失証明書、源泉徴収票、給与振込の通帳記録など、退職と勤務実態が客観的に分かる資料を 持参して許可行政庁に個別相談しましょう。

本来、技術者の証明は前の会社(使用者)が行う必要がありますが、倒産などにより証明者による証明が困難な場合は、 自己証明の可否を含めて窓口判断を仰ぐことになります。

まとめと今後の対策

前職の登録が残っている状態では、自社の許可申請を先に進めることができません。

こうしたトラブルを未然に防ぐため、新たに有資格者を採用する面接の際には、 「現在、他の会社で専任技術者や経営業務の管理責任者として登録されていませんか」 「退職時に、会社側で変更届(削除)の手続きは完了していますか」と確認するフローを取り入れることをおすすめします。

「前の会社の登録が消えなくて困っている」「自社で許可を取るための要件が揃っているか不安だ」という 事業者様は、ぜひ建設業許可専門の当行政書士事務所へご相談ください。状況を整理し、許可取得までの 最適な解決策をサポートいたします。

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