滋賀県の建設業許可、行政書士費用の相場は?依頼すべきケースと自分で申請するリスク

「建設業許可を取りたいけれど、行政書士に頼むといくらかかるのか」「自分で申請すれば安く済むのでは」——滋賀県内で工事業を営む方から、こうしたご相談を多くいただきます。

結論からお伝えすると、建設業許可の費用は「滋賀県に納める法定手数料」+「行政書士への報酬」の2本立てです。法定手数料は誰が申請しても変わりませんが、行政書士報酬は事務所によって幅があります。

この記事のポイント

滋賀県知事許可を前提に、費用の内訳・相場、行政書士に依頼すべきケース、そして自分で申請する場合のリスクを、実務の視点から整理します。

重要なお知らせ

令和8年(2026年)4月1日より、滋賀県収入証紙が廃止され、手数料の納付は原則キャッシュレス決済(クレジットカード・コード決済・電子マネー等)に移行しました。すでに購入済みの収入証紙も利用できなくなっています。

9万円 知事許可・新規の法定手数料
10〜20万円 行政書士報酬の相場(新規)
30〜100時間 自分で申請する場合の作業時間

建設業許可の費用は「法定手数料」+「行政書士報酬」

建設業許可の取得にかかるお金は、大きく2種類に分かれます。

費用の種類内容金額の目安
① 法定手数料 滋賀県(行政庁)に納める審査費用 知事許可・新規で9万円
② 行政書士報酬 書類作成・要件確認・窓口対応の代行費用 新規で個人12万円〜・法人15万円〜(税抜)

①の法定手数料は、自分で申請しても行政書士に依頼しても必ずかかる費用です。一方、②の行政書士報酬は、手続きを自分で行えば不要になります。

① 法定手数料:申請区分で金額が決まる

滋賀県内のみに営業所がある場合は「滋賀県知事許可」となり、手数料は次のとおりです。

申請区分手数料こんな場合
新規9万円初めて建設業許可を取得する場合
業種追加5万円すでに許可を持ち、新たな業種を加える場合
更新5万円5年ごとの許可更新
業種追加+更新(同時)10万円更新と同時に業種を追加する場合
般・特新規9万円一般+特定を併せて取得する場合

なお、2つ以上の都道府県に営業所を置く場合は「国土交通大臣許可」となり、新規申請の登録免許税は15万円です。滋賀県内だけで営業するほとんどの事業者は、知事許可・一般建設業に該当します。

返金されません

法定手数料は「審査費用」という位置づけのため、要件不足で不許可になった場合や、途中で申請を取り下げた場合でも還付されません。だからこそ、申請前の要件確認が何より重要になります。

② 行政書士報酬:相場は新規で10万〜20万円台

行政書士報酬は事務所ごとに設定が異なりますが、全国的な相場観としては次のとおりです。

  • 新規許可(知事・一般):10万〜20万円前後
  • 更新・業種追加:5万〜10万円台が中心

日本行政書士会連合会の報酬額統計でも、個人・新規申請の平均は約12万円、法人・新規は約13.8万円とされ、最も多い価格帯は10万〜12.5万円とされています。

実務経験で専任技術者の要件を証明する場合(過去10年分の工事名を記載したうえで、滋賀県のルールに基づき3年分の工事請負契約書・注文書等を収集し、経験年数の積算資料を作成する必要があるケース)は、別途追加報酬が発生するのが一般的です。

滋賀トラスト行政書士事務所の料金と総額目安

当事務所の建設業許可関連の基本報酬は次のとおりです(表示価格はすべて税込価格を併記)。

建設業許可申請
手続き基本報酬(税抜)税込
新規許可申請(知事・一般・個人)120,000円〜132,000円〜
 同・法人の場合150,000円〜165,000円〜
更新申請(個人)70,000円〜77,000円〜
 同・法人の場合90,000円〜99,000円〜
業種追加(1業種)70,000円〜77,000円〜
実務経験証明追加報酬+30,000円〜+33,000円〜

実務経験証明追加報酬は、専任技術者の要件を実務経験で証明する場合(資格保有での申請は不要)にかかるものです。

各種変更届
手続き基本報酬(税抜)税込
決算変更届(毎年の決算後に必須)30,000円〜33,000円〜
経管・専技の変更40,000円〜44,000円〜
商号・所在地等の変更20,000円〜22,000円〜

総額シミュレーション(知事許可・新規)

上記の報酬と法定手数料を合わせると、新規(個人)の総額目安は21万円〜となります。

項目金額(目安)
行政書士報酬(個人・知事・一般)120,000円〜(税込132,000円〜)
法定手数料(滋賀県・非課税)90,000円
書類取得の実費(住民票・登記事項証明書等)数千円〜1万円程度
合計約21万円〜

法人の場合は報酬が150,000円〜(税込165,000円〜)となるため、総額は24万円前後が目安です。

書類取得の実費としては、住民票(約350円)、身分証明書(300〜400円)、登記されていないことの証明書(300円)、商業登記簿謄本(600円/法人)、納税証明書(400円)などがかかります。

お見積もりについて

表示価格はすべて標準的な報酬です。事案の難易度・必要書類の量により別途お見積もりとなる場合があります。大臣許可・特定建設業の申請、経営事項審査(経審)、入札参加資格申請等は別途お見積もりとなります。登記手続きが必要な場合は、提携の司法書士をご紹介します(別途費用)。

無料相談・お見積もりを承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

行政書士に依頼すべきケース

費用を抑えたい気持ちは当然ですが、次のようなケースでは、専門家への依頼が結果的に確実でスムーズです。

  1. 専任技術者を「実務経験」で証明する場合

    資格(1級・2級施工管理技士など)を持たず、過去の実務経験で要件を証明する場合、実務経験証明書には10年分の工事名を記載する必要があります。滋賀県では証拠となる工事請負契約書・注文書等は3年分(3件)でよいという独自ルールがありますが、それでも対象期間の記憶整理や書類の積算は複雑になりやすく、不備が出やすい部分です。

  2. 経営業務管理責任者・財産的基礎の証明に不安がある場合

    建設業許可には「経営業務管理責任者(経管)」と「営業所技術者(専技)」の要件があります。特定建設業を取る場合は、資本金2,000万円以上・自己資本4,000万円以上などの厳しい財産的基礎も問われます。要件の当てはめに迷う場合は、最初から専門家に整理してもらうほうが安全です。

  3. 本業が忙しく、書類作成・役所対応の時間が取れない場合

    自力で申請する場合、調査・書類収集・記入・役所対応にかかる時間は30〜100時間とも言われます。現場が動いている時期に、平日日中の窓口対応を何度も挟むのは大きな負担です。

  4. 取得後の更新・決算変更届まで見据えたい場合

    許可は5年ごとの更新が必要で、毎年の決算変更届も義務です。最初から行政書士に依頼しておくと、継続的なフォローを受けられます。

自分で申請するメリットとリスク

建設業許可は、行政書士に依頼しなければ取れないものではありません。自分自身や社内の担当者が申請することも法律上可能です。

メリット:行政書士報酬を節約できる

最大のメリットは、報酬10万〜20万円分のコストを抑えられる点です。法定手数料9万円と書類取得の実費(数千円〜2万円程度)だけで済みます。

リスク① 申請手引きが100ページ超で、不備による却下も

書類不備による補正・却下

滋賀県の申請手引きは大部にわたり、経管・専技の経歴証明書類の準備には多くの時間と労力がかかります。書類不備による補正指示や申請却下も珍しくありません。

リスク② 手数料は不許可でも戻ってこない

9万円が無駄になる可能性

前述のとおり、要件を満たさずに不許可となっても、納めた9万円の手数料は還付されません。要件判断を誤ると、費用と時間の両方を失うことになります。

リスク③ 滋賀県は新規申請が「来庁必須」

郵送受付不可、大津まで何度も

滋賀県では、更新・業種追加を除き、新規申請は郵送受付不可で、県庁監理課への来庁が必要です。補正のたびに大津の県庁へ足を運ぶ必要があり、遠方の事業者ほど負担が大きくなります。

自分で申請 vs 行政書士依頼 比較表

項目自分で申請行政書士に依頼
費用法定手数料+実費のみ(約9〜11万円)法定手数料+報酬(約21万円〜)
取得までの期間数週間〜2ヶ月比較的短い(資料提供後スムーズ)
書類の正確性不備リスクあり高い
手間・時間30〜100時間資料を渡すだけ
更新・変更への対応自己責任継続サポートあり

滋賀県の申請の流れと注意点

滋賀県知事許可(一般建設業)の標準処理期間は、申請書受理後おおむね30日です。ただし内容に疑義や不備があれば、それ以上の期間を要します。

主な流れは次のとおりです。

  1. 要件確認:経営業務管理責任者・専任技術者・財産的基礎などの要件を確認

  2. 書類準備:申請書類一式の作成・証明資料の収集

  3. 申請:県庁監理課(建設業係)へ提出

  4. 審査:おおむね30日の書類審査

  5. 許可通知:許可通知書の受領

なお、令和5年1月からは電子申請も可能になっています。電子申請にはGビズIDプライムアカウント(無料)が必要です。

お問い合わせ先:滋賀県 県土整備部 監理課 建設業係/電話 077-528-4114


まとめ
  • 建設業許可の費用は法定手数料(知事許可・新規9万円)+行政書士報酬の2本立て
  • 行政書士報酬の相場は新規で10万〜20万円台、滋賀県内の総額目安は個人で21万円〜
  • 法定手数料は不許可・取下げでも返金されないため、申請前の要件確認が重要
  • 実務経験での証明、本業多忙、更新まで見据えたい場合は行政書士への依頼が安心
  • 自分で申請すれば報酬は節約できるが、書類の複雑さ・補正リスク・来庁の手間を考慮する必要がある
  • 令和8年4月から滋賀県は収入証紙が廃止され、キャッシュレス決済に移行している点に注意

費用だけで判断せず、「確実に許可を取れるか」「本業に支障が出ないか」という視点で、自力申請と専門家への依頼を比較検討してみてください。

本記事は滋賀県土木交通部監理課の公表情報および各行政書士事務所の公開料金を基に作成しています。手数料・制度は変更される場合があります。最新情報は滋賀県監理課(077-528-4114)にご確認ください。

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